リチウムイオン電池など2次電池が車載やモバイル機器など多岐にわたって採用が進んでいます。とりわけ、自動車分野では、2030年にもガソリン車の廃止が掲げられているなど、EV化が加速するものと考えられています。そのカギを握る一つが電池の性能です。大容量、かつ安全を担保するリチウムイオン電池と、さらに実用化に期待が高まる全固体リチウムイオン電池ですが、そのプロセス技術においてレーザー加工が注目されています。
 そこで、本セミナーでは2次電池におけるレーザー加工技術に焦点を当て、電池製造・開発にかかわる加工技術、光源とその加工例を中心に解説します。ぜひこの機会にご参加下さい。

開催日時

2021年2月17日(水)13:00~17:30(聴講者入室:12:45~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

プログラム

13:00~13:30

2次電池へのレーザー加工適用の現状と将来展望

(株)タマリ工業 三瓶 和久 氏

 二次電池の需要は、HEV、EV等の自動車、携帯電話やパコン等の情報機器を主に、、多岐に渡っている。二次電池のなかでも、リチウムイオン電池はエネルギー蓄積量、発生電力、蓄電量に優れており。薄型化、軽量化が可能で、追加充電しても電池性能が劣化しないという特長をもっている。。1997年にはHEV車プリウスが、2010年にはEV車リーフの販売が開始され、今後、急速に進む電動化に対応するため、車載用2次電池の生産が急速に拡大していくものと予測されている
 電池の製造、組立では、切断、溶接などの様々なレーザー加工が必要とされている。また、金属部品のほとんどは電気特性に優れた銅やアルミが使用されているが、高い反射率、熱伝導率等、鋼の溶接に比べて課題が多い。
 2次電池の増産に向けて、より高速でより高品質なレーザー加工技術の開発が必須の要件となっている。従来の、レンズで単純に集光したレーザースポット光を、単純に照射して加工するだけではなく、様々な手段を使って光を整形し、高速走査する、高度な工法の開発が進められ、実用化されている。また、青色半導体レーザーの高出力化、高輝度化、高信頼性化、そして、超短パルスレーザーの高出力化、高繰り返し化が実現することでレーザー加工がさらなる高度化が進むことが期待されている。
 本講演では、これらの課題への対応と、車載用のリチウムイオン電池へのレーザー加工の適用の現状について紹介し、将来の展望について述べる。

 
13:35~14:05

リチウムイオン電池製造プロセスにおけるレーザー加工技術

古河電気工業(株) 松永 啓伍 氏

 リチウムイオン電池の構成材料である銅やアルミ材は、その反射率や熱伝導率の高さから従来のレーザーでは高品質な加工が難しい材料である。古河電工は銅・アルミの素材メーカである知見を活かし、当社のレーザー製品と光制御技術等の独自技術を組み合わせた加工ソリューションの提案を行っている。
 講演では、リチウムイオン電池製造工程の内、①電極切断 ②電極の積層溶接 ③集電部の接合溶接 ④パッケージの封止溶接 ⑤モジュール化・バスバーの溶接に着目し、これらの工程に適用可能な古河電工の加工技術とアプリケーションの事例について紹介する。

14:10~14:40

リチウムイオン電池製造工程へのレーザー加工の適用と今後の可能性

トルンプ(株) 中村 強 氏

 近年、ゼロエミッションの機運が急速に高まり、ガソリンエンジン車からEVなどの電動車への移行計画の前倒しが相次いで発表されている。EVのキーパーツであるリチウムイオン電池を製造する際に多くの工程でレーザーが使用されている。レーザーは微小径に集束できるため熱源が小さく、電気的な応答性が高く出力、照射時間、走査速度の制御を精密に行うことが可能で加工に適したパラメーターを容易に設定できるなど加工に対し多くの利点を有する。しかしながら、リチウムイオン電池の構成材料であるアルミや銅は固体レーザーの発振波長である1µm近傍の光に対し反射率が大きいため安定した加工が難しい材料であった。
 これらの材料に対し、近年、銅の加工に優位性を有する大出力・高ビーム品質なグリーンレーザー、アルミと銅の異材接合を可能にするシングルモードファイバーレーザーやナノ秒レーザー、アルミ箔あるいは銅箔の切断に適した短パルスレーザーやスパッタ低減を可能にするビームプロファイル制御技術など様々な技術が開発された。
 本講演ではトルンプのこれらの最新技術によるリチウムイオン電池製造工程へのレーザー加工の適用と今後の可能性について述べる。

14:45~15:15

高出力青色ダイレクト半導体レーザとE- モビリティーへの応用

レーザーライン(株) 武田 晋 氏

 世界各国でE-モビリティーの開発が加速する中、非接蝕で局所的かつ高精度な加工が容易にできるレーザ加工プロセスの開発は重要な役割を担う。特に自動車の電動化で主となる二次電池やモーター・ジェネレータに使用される電極、端子、バスバーなどの銅材料、銅とアルミニウムなどの異種金属接合のレーザ加工技術開発に大きな期待が寄せられているが、既存の赤外レーザ光の波長では銅材料への吸収率がわずか5%以下であり、加工中に飛散するスパッタ、溶接品質及び歩留まりが課題とされている。
 新しい加工用光源として市場に投入された高出力青色ダイレクト半導体レーザは、上述の赤外波長半導体レーザとは異なり、今まで世の中に存在しなかった高出力CWで青色波長450 nm発振する全く新しい加工用光源で、2019年に市場に投入されて以来、今後益々小型、高性能が求められる二次電池やモーター・ジェネレータ及び電装関連部品の開発の為、この青色半導体レーザによる新工法の確立に向けて様々なトライアルが行われている。
 本講演では、青色半導体レーザの構造、特徴、応用例などを幅広く紹介していく。

15:20~15:30

休 憩

15:30~16:00

世界のLiB製造プロセスに広がる革新的レーザ加工技術

コヒレント・ジャパン(株) 水谷 重人 氏

 世界中で加速的にxEV化が進む自動車の製造業分野において、車両性能の差別化及び市場競争力強化のために革新的な加工技術や生産技術が求められている。今後のEV普及には、主要部品となるバッテリーのコスト面や、航行距離や充電時間などの性能面などが課題となっている。更に自動車メーカは安定したサプライチェーンを求めており、中国や韓国などの海外勢も積極的に新技術を採用し、市場での競争が更に激化している。
 そこでコスト低減や品質・性能向上を目的とし、バッテリー製造プロセスにおいて、特に銅材料の加工に向けのレーザ加工への期待が大きくなっている。長年にわたり信頼性が高く長寿命であることが実証されているIR波長は、初期投資や設備維持コストも抑えることが可能であり、それを応用したモード可変技術が多くの生産現場に投入されてきている。既存技術では難しかった高品質且つ安定的な加工を可能にし、安定した製造プロセスに加えユーザの競争力を高める革新的新工法である。更に生産現場や装置へのインテグレーションにおけるコストや時間を削減できるサブシステムや、品質管理のサポートを可能にするプロセスモニタリングなども併せて紹介する。

16:05~16:35

レーザー加工穴あき電極によるリチウムイオン二次電池の高性能化

神奈川大学 松本 太 氏

 電気自動車などの電力源として注目されているリチウムイオン二次電池は、現在、高容量化、高出力化など、今後の益々増える使用要求に対応できる性能の向上が急務である。その中で、様々な材料開発が行われているが、穴あき電極による電池の高出力化は従来のリチウムイオン電池の電極に穴をあけることで実現可能である。
 我々 神奈川大学、長岡工業高等専門学校および新潟県工業技術総合研究所の研究グループは、ワイヤードが開発したレーザー加工による電極への穴あけ加工技術を用いて、リチウムイオン二次電池の高出力化を実現した。ピコ秒パルスレーザーによって電極に1%の開口率で直径20ミクロンの穴をあけることで、従来の穴があいていない電極に比べ8倍以上の出力特性が得られることが明らかとなっている。
 講演では、電池の初期不可逆容量の発生を除去するリチウムイオンプレドープ、リチウムイオン用の正極材料とキャパシタの正極材料である活性炭をハイブリッドさせた電極における正極の入出力特性の向上などについて説明する。また、ピコ秒パルスレーザーで作製した正極のキャラクタリゼーションについても解説する。

16:40~17:10

全固体リチウム電池とレーザー堆積法

東京工業大学 西尾 和記 氏

 次世代型蓄電池として期待される全固体リチウム(Li)電池について、世界で活発に研究・開発が進められている。一見、全固体Li電池と光エレクトロニクスは関係なさそうであるが、実際には、研究段階において多数の光エレクトロニクス機器が活用されている。本講演では電池研究で用いられているレーザーやその周辺機器に焦点をあてつつ、我々の全固体Li電池作製の取組みを紹介する。
 全固体Li電池は負極、固体電解質、正極の三つの要素から成り、Liイオンは正極から負極へ(充電)、あるいは負極から正極(放電)へ移動する。その際、必ず、固体電解質と電極が形成する界面を行き来する。全固体Li電池のさらなる高性能化に向けて、大電流で充放電を可能とすることが極めて重要であり、この界面に由来する界面電気抵抗を低減することが急務である。この抵抗は、界面近傍におけるLiイオンや電子の移動現象に起因するため、それら現象を原子レベルで捉えなければならない。
 そこで、我々は薄膜型全固体Li電池とエピタキシャル薄膜作製技術を活用している。薄膜型全固体Li電池は各電池部材を積層した構成のため、界面構造を単純化できる。さらに、薄膜電極を原子レベルで平坦かつ結晶方位を制御することにより、界面におけるLiイオン伝導経路を規定することができる。これにより、界面現象を定量的に探るための理想的なモデル系が構築できる。このような薄膜型全固体Li電池を作製するために、薄膜作製にレーザー技術が活用されている。

17:10~

追加質疑応答+アンケート協力


参加方法 他

参加方法 2月16日(火)までにZOOM招待メールをお送りいたします。
接続テスト 2月17日(水)11:00~11:20
接続確認が終了いたしましたら退出をしていただき、12:45になりましたら同様の手順によりご入室ください。
講演資料 配布用資料+月刊オプトロニクス2020年11月号
受講者用ZOOM招待メール内に、講演資料のダウンロードURLを記述したしますので、そちらよりダウンロードをお願いいたします。

受講料・申込方法ほか

受講料 26,400円(税込)* 講演資料代含む
---複数名申込割引---
同一企業から複数名でお申込みいただいた場合、
2人目以降の方の受講料を半額の13,200円(税込)にさせていただきます。
<3人以上の場合> 備考欄に受講される方の「お名前」「ご所属先」「E-mailアドレス」をご記入ください。
申込・支払方法 下部にあります、お申込みフォームよりお申込み下さい。
受付が完了しましたら自動返信メールが届きますので内容をご確認ください。
<お支払いについて>
後日、決済用URLを記載した請求書(クレジット用)をお送りします。お支払いは前日の2月16日(水)までにお願いいたします。

領収書発行 領収書(PDF)が必要な場合は、備考欄にご記入ください。決済後1週間位でメールにて送付いたします。
申込締切 2月12日(金)
お問合せ (株)オプトロニクス社 担当:三島・加納
Tel:(03)3269-3550 E-mail:seminar@optronics.co.jp

※セミナーの参加受付は終了いたしました。