ラマン分光法は、物質の分子構造や状態を非破壊で解析できる手法として、材料科学からバイオ・医療分野に至るまで幅広く活用されています。近年では、ナノスケールでの分析やラベルフリー・イメージング技術の進展により、その応用領域はさらに拡大しています。 本セミナーでは、ラマン分光測定の基礎理論および実験手法から、ナノラマン分光やバイオメディカル・イメージングといった最先端の応用技術までを体系的に解説します。各分野の第一線で活躍する研究者による講演を通じて、ラマン分光の原理理解から実践的な活用、さらには最新動向まで幅広くご紹介します。
ラマン分光にこれから取り組まれる方はもちろん、装置の理解を深めたい方や応用展開を検討されている方にとっても有益な内容となっております。この機会にぜひご参加ください。

開催日時

2026年6月23日(火)13:30~16:40(聴講者入室:13:15~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

プログラム

講演時間に質疑応答5分程度を含みます。講演は5~10分前後することがあります。

13:30~14:30

ラマン分光測定の基礎

学習院大学 岩田 耕一 氏

ラマン分光法は、実験者にとっての自由度がきわめて大きい測定法である。ラマン分光法では測定の目的に応じて独自の実験法を自由に工夫することはそれほど難しくない。ラマン分光法は測定者にとって創意工夫の余地が大きい分光法なのである。市販の装置を使ってラマン分光測定を行う場合でも、その装置の性能を最大限に引き出すために、あるいは購入時に適切な機種選定を行うために、ラマン分光測定の基礎を理解しておくことは重要である。 本講演では、最善のラマン分光測定を実現するために必要となるラマン分光測定の理論と実際について説明する。前半の理論の説明では、まず非共鳴ラマン散乱の機構を説明する分極率近似について述べ、次にラマン散乱一般を摂動論によって説明する。それぞれの場合において、どのような振動モードが大きな散乱断面積を持つかを論ずる。後半の実験法の説明では、まず励起光源、集光光学系、分光器および検出器のそれぞれについてその特徴と要求される性能について詳しく説明する。次に、得られたラマンスペクトルの縦軸と横軸を較正する方法について説明する。最後に、最新の応用例として、波長1000 nmよりも長波長の励起光での共鳴ラマンスペクトル取得を可能にする「フェムト秒白色光パルスを用いた近赤外誘導ラマン分光法」について解説する。

14:30~14:35

休憩

14:35~15:35

ラマン分光によるバイオメディカル・イメージング

慶應義塾大学 加納 英明 氏

ラマンスペクトルは分子構造を鋭敏に反映した複数の鋭いバンドを与えるため、細胞内の複数の生体分子からの信号をラベルフリー(標識無し)かつマルチカラーで取得できる。ラマン散乱光は一般に微弱な光であるが、非線形光学効果を用いて増幅することにより、生細胞や生体組織の高速ラベルフリー・イメージングも実現している。これに加え、最近ではラマンスペクトルの先鋭さを活用することで、蛍光タグでは実現が困難な超多色のバイオイメージングを“ラマンタグ”で実現した例も報告されている。また、多変量解析や機械学習・深層学習の進展により、ラマン分光イメージの解析法は新しいフェーズに入りつつある。本講演では、通常のラマン散乱(自発ラマン散乱)を用いたバイオイメージングを紹介した後、近年発展が著しい非線形ラマン散乱顕微鏡(coherent anti-Stokes Raman scattering顕微鏡やstimulated Raman scattering顕微鏡など)および各種最先端技術との組み合わせについて、その基礎・原理と装置の実際、そしてバイオメディカル・イメージングへの最近の応用について解説する。

15:35~15:40

休憩

15:40~16:40

ナノラマン分光の基礎と応用

理化学研究所 早澤 紀彦 氏

本講演では、ナノラマン分光の基礎と応用について概説する。真にナノスケール観察が可能な光学顕微鏡の開発は長年にわたり研究者の夢であった。近年、ナノ材料・ナノデバイスの急速な発展に伴い、ものづくりにおける微小・微細化は不可欠となっている。このような背景のもと、多様化するナノテクノロジーに対応可能な分析手法として、特殊環境を必要とせず、非接触・非侵襲で観察可能な光学顕微鏡技術の重要性がますます高まっている。その中でも、物質界面における分子構造や化学状態をナノスケールで解析可能な手法として、プラズモン増強効果を利用した先端増強ラマン散乱(Tip-Enhanced Raman Scattering: TERS)が注目されている。TERSでは、金属中の自由電子の集団振動であるプラズモンを利用し、金属ナノ構造体周辺に局在する近接場光を励起することで、回折限界を超えた超解像観察を実現する。具体的には、波長よりも十分に小さい金属探針(典型的には直径20~30 nm程度)に光を照射することでプラズモンを励起し、その先端近傍に強く局在した電場をラマン励起光として利用する。この局在電場により、金属構造体サイズ以下の空間分解能と飛躍的な信号増強が同時に達成される。さらに近年では、TERS技術の高度化により、常温大気圧環境下に加えて、液中環境や超高真空・極低温環境においても計測が可能となり、サブナノメートルスケールの空間分解能および単一分子感度が報告されている。これにより、固体表面のみならず、固液界面や分子吸着状態など、従来困難であった多様な環境下におけるナノ局所分析が可能となってきた。
本講演では、TERSの基本原理から最新の技術動向までを概観し、ナノスケールにおける分子構造解析の可能性と今後の応用展開について議論する。


参加方法 他

参加方法 6月22日(月)にZOOM招待メールをお送りいたします。
入金の確認がとれている方のみ
接続テスト 6月23日(火)11:00~11:20
接続確認が終了いたしましたら退出をしていただき、当日13:15になりましたら同様の手順によりご入室ください。
講演資料 6月22日(月)に順次送信しますZOOM招待メール内に,講演資料のダウンロードURLを記述いたしますので,ダウンロードをお願いいたします。
注)配布資料は公開可能な範囲となります。また、資料は複製・コピー、第三者への開示・提供を固く禁じます。

受講料・申込方法ほか

受講料 33,000円(税込)* 講演資料代含む
---複数名申込割引---
同一企業から複数名でお申込みいただいた場合、
2人目以降の方の受講料を半額の16,500円(税込)にさせていただきます。
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となります。
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取り扱いございませんのでご了承ください。(銀行振込には対応しておりません)
申込方法 下部にあります、お申込みフォームよりお申込み下さい。
<複数名でお申込みの場合> ※同時申込のみ適用となります。
【申込区分】にてお申込みになられる人数を選択し、【同時申込者】にて同時に参加される人数(お申込者を除く)を選択していただきますと、その人数分の記入欄が表示されますので「お名前」「ご所属先」「E-mailアドレス」をご記入ください。

受付が完了しましたら下記件名の自動返信メールが届きます。メール内の決済用アドレスより決済を完了させてください。

件名:お申込み確認メール 「ラマン分光法セミナー」【オプトロニクス社】

決済が済みましたら、下記件名のメールが届きます。

件名:【ZEUS】決済完了メール(自動配信)
件名: 料金お支払い確認メール 「ラマン分光法セミナー」【オプトロニクス社】
支払方法 各種クレジットカードのみ
※クレジットカード決済以外のお支払方法はお取扱いございませんのでご了承ください。 (銀行振込には対応しておりません)

<複数名でお申込みの場合>
複数名でお申込みの合計額を申込代表者様へご請求となりますので、個別でのお支払いはできません。


領収書発行 クレジットカードご決済後、料金お支払い確認メール内に、領収書のURLが記載されていますのでご使用ください。
領収書の宛名は申込フォームの「会社名・団体名」がそのまま反映されます。
領収書の発行は、申込代表者様宛のみとなります。個別の発行はできませんのでご了承ください。
申込・支払締切 6月19日(金)
キャンセル規定 お客様のご都合による受講解約の場合は下記のとおり解約金として申し受けます。
6月19日(金)までは受講料の50%、それ以降につきましては受講料の全額
お問合せ (株)オプトロニクス社
セミナー内容に関するお問合せ 担当:山本
支払いに関するお問合せ 担当:光岡、伊藤
Tel:(03)3269-3550 E-mail:seminar@optronics.co.jp

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