量子インターネットは、量子もつれや量子テレポーテーションといった量子力学的原理を活用し、従来のインターネットを超えた通信や情報処理を可能にする新たなネットワークです。
 特に量子暗号通信や量子鍵配送(QKD)は、量子インターネットの重要な応用例として挙げられます。また、遠隔地にある量子コンピュータを結び、クラウド上で量子計算を行なう量子クラウドコンピューティングや、高精度な分散型センサーによる科学観測など、広範な分野への応用が期待されています。特に、量子インターネットは量子コンピュータの潜在能力を最大限に引き出す基盤技術となると考えられています。
 本セミナーでは量子インターネットについて、また代表的なアプリケーションである量子暗号(量子鍵配送)や、長距離量子通信の実装方法(量子中継)などを読み解きます。講師の堀切氏も参画する量子インターネットベンチャー,LQUOMについても紹介予定ですので,是非この機会にご参加ください。

開催日時

2024年11月20日(水)10:00~12:00(聴講者入室:9:45~)

形態

Zoomを用いたWEBセミナー(Zoomウェビナー)
注)本セミナーでは録音・録画、PC画面の撮影、また配布しますセミナーテキストの複製・第三者への提供などの行為一切を固く禁じます。

プログラム

10:00~12:00

量子インターネットに向けた量子通信の基礎

 量子インターネットは、完全に安全な通信や分散量子計算などの実装に寄与し、次世代量子社会の基盤となることが期待されている。その名の通りインターネットの量子版であり、ビットではなく量子ビット伝送能力をもつグローバルネットワークが想定される。実装には地球上の膨大な地点間での(長距離)量子通信を可能にする必要があり、現在研究開発が世界中で進展している。 本講演では量子インターネットに関して理解を深めていただく事を目標に、代表的なアプリケーションである量子暗号(量子鍵配送)や、長距離量子通信の実装方法(量子中継)などに関してお話する予定である。


講師

横浜国立大学大学院工学研究院、横浜国立大学総合学術高等研究院 教授/LQUOM株式会社 最高科学責任者
 堀切 智之 氏

2007年3月、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程を修了し、博士(理学)取得。2007年から2014年にかけてJSPS特別研究員、国立情報学研究所特任研究員、米国Stanford大学客員研究員として量子通信研究に従事。2014年の横浜国立大学着任後長距離量子通信研究グループを立ち上げ、その一方で大学発スタートアップLQUOM株式会社を2020年創業し、現在に至る。
























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